作成日時:2025年5月14日

肩の痛みを動き方の特徴から見る-パーソナルジムAID広尾

「肩の痛み」で悩まれている方は非常に多い印象があります。

・四十肩 (凍結肩)
・上腕二頭筋長頭腱炎
・肩関節脱臼 整復後の痛み
・インピンジメント症候群 など、、、

同じ「肩の痛み」でも、「どこが痛いのか?」「どの様にすると痛いのか?」
それぞれ異なります。

これらの「肩の痛み」に関して相談を受け、改善までをサポートさせて頂いた経験からお話をさせて頂きます。

肩を痛めない様な動きとは?

肩の痛みがある方や痛めてしまうきっかけとなりやすい動きとして、「腕を上げる」動きがあるかと思います。
まずは、この腕を上げる時にどのようなことが起こっているのか、知っていただきたいです!

①体幹部力が入る

体幹トレーニングに関しては他のブログでもお話ししていますが、実はどのような運動動作を行う時にも、一番初めに働くのが体幹部の筋肉(腹筋群)なんです!

みなさん、赤ちゃんがどのようにして成長していくのか考えてみてください。

最初は仰向けで寝ていることしかできず、感情表現の為に泣くくらいかと思います。ですが、次第に手足を動かし、寝返りを打つようになっていきます。

実は赤ちゃんは「泣くことで体幹を活性」させています。その後、手足を動かすことで「体幹部を安定さた状態で、可動性の欲しい、股関節や肩関節を動かす」ということを覚えます。初めはバタバタしているだけですが、手や足リーチ(伸ばす)知ることを覚えて、床を押すことを理解します。そうすると「寝返り運動」ができるようになります。

このように発育発達の観点からも「体幹部」というのは非常に重要な場所です。
是非こちらの記事もご一読ください。

②背骨を反らせる運動(胸椎伸展)が入り、胸郭が持ち上がる

体幹部が安定する=腰椎が安定する。

この土台があるからこそ、その上にある胸椎や肋骨(胸郭)が適切にうごいくことが可能となります。
そして肩甲骨が動く土台となるのが、胸郭です。

だからこそ、「体幹部が安定する」ことと「胸郭の可動性を持っている」ことが大切になります。

③肩甲骨と上腕骨が連動して動くことで腕が上がる

このように体幹と胸郭が整ったうえで、肩甲骨と上腕骨が連動して動くことで、スムーズに腕が挙がるようになります。ここで重要になるのが、「肩甲上腕リズム(Scapulohumeral Rhythm)」です。

●肩甲上腕リズムとは?

肩関節の屈曲や外転(腕を前や横に挙げる動き)の際、上腕骨だけでなく、肩甲骨も一緒に回旋しながら動きます。この肩甲骨と上腕骨の協調運動のことを肩甲上腕リズムといいます。

正常なリズム:上腕骨:肩甲骨 = 2:1

たとえば腕を180度挙げるときには

・上腕骨が約120度
・肩甲骨が約60度

このリズムが適切に保たれていると、肩関節の構造に無理な負荷がかからず、痛みや違和感なく腕を動かすことが可能になります。

しかし、現代人の多くはデスクワークなどで同じ姿勢でいることが多く、腕を使っても胸よりも下で済むことも多いため、このリズムが乱れがちです。たとえば肩甲骨の動きが遅れたり、上腕骨ばかりが先に動いてしまったりすると、肩の中で腱板(肩のインナーマッスル)や滑液包が圧迫され、インピンジメント症候群などの障害を引き起こしやすくなります。

必ずしも上記のようにな割合で動くわけではありませんが、ここでお話しさせて頂いたように「肩甲骨と上腕骨は連動して動く」と言うことを覚えておいて頂きたいです!

痛めている場所は違うけれど、共通している点は?

腕を上げるという動きを行う際にどの様な事が体で起こっているのかをお話しさせて頂きました。

ここからは、肩を痛めている方に見られる特徴をお話していきます。実は痛めている場所や、痛みが出る動きは違いますが、「全身の運動」としてみたときにいくつかの共通する点があるんです。

肩を痛めている人の共通点:①体幹部の「安定性」が低く、胸郭の「可動性」が低い

先述の通り、肩を正しく動かすには、まず体幹が安定していること、そして胸郭が柔軟に動けることが前提になります。猫背や反り腰の姿勢では、こうした連動がうまく機能せず、肩や腰への負担が増加します。

肩を痛めている人の共通点:②「上腕骨頭の求心位」を取れていない

ここで専門的な用語を使っていますが、「求心位」とは関節内で骨が正しい位置関係を保っている状態を指します。肩関節(肩甲上腕関節)は非常に自由度の高い関節ですが、その分「関節面の接地が狭く不安定」です。
そのため、上腕骨頭が関節の中央にきちんと位置していないと、痛みや不安定感につながります。

肩を痛めている人の共通点:③「肩甲上腕リズム」の乱れ

先述の通り、肩甲骨と上腕骨が正しいタイミングと比率で動かないと、周囲の組織に無理なストレスがかかり、痛みの原因となります。

最後に、、、

いかがでしたでしょうか?

今回は、「肩の痛み」に共通する体の使い方や、特に重要な「肩甲上腕リズム」についてお話ししました。

私自身も高校生のときに肩関節脱臼を経験し、家の近くの整骨院に通い電気治療などを受けてきましたが、長く「手を上げることへの不安感」が残っていました。
頭上に物を持ち上げたり、鉄棒にぶら下がったりする動作が怖くてできなかった時期もあります。

しかし、自分の身体を実験台にしながらトレーニングを積み重ねることで、いまでは運動時の恐怖感はなくなりました。関節の硬さは多少残っていますが、機能的には大きく改善しました。

肩の痛みでお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
「どこが」「どのように」痛いのかを一緒に見つめ直し、あなたに合った改善の道を一緒に探していきましょう。

経歴
ー2017-2023 学校法人杏文学園 杏文パフォーマンスセンター
ー2023-現在 株式会社N-SQUARE

資格
ー柔道整復師
NSCA-CPT
ーNASM-PES
Active-Aid Program Level 1 修了
Active-Aid Program Level 2 修了

パーソナルジムAID広尾へのアクセス

パーソナルジムAID広尾は、広尾駅と恵比寿駅のどちらからも徒歩圏内でアクセス可能です。通いやすい立地なので、仕事帰りやお出かけついでにも便利です。

恵比寿駅・広尾駅のお近くでパーソナルトレーニング受けたいという方は、是非一度いらしてください!

広尾駅からのアクセス(徒歩約4分)

広尾駅2番出口を出て地上に上がります。
②「広尾散歩通り」を右に曲がり、セブンイレブンを目印に直進します。
③ 約180m進むと「祥雲寺」の門が見えるので左折します。
④ さらに約50m進むと右手に「ナチュラルローソン」があるので右折。
⑤ そのまま10mほど進むと左手に「SR広尾」ビルがあります。
⑥ ジムはビルの4階にあります。

恵比寿駅からのアクセス(徒歩約15分)

恵比寿駅東口を出て恵比寿ガーデンプレイス方面へ直進します。
②「恵比寿南交差点」を渡り、広尾駅方面へ進みます。
③ 道中に「ナチュラルローソン」や「祥雲寺」などの目印があります。
④ 広尾駅近くの「広尾散歩通り」を右折し、上記の広尾駅からのルートと同じ道順で進んでください。