作成日時:2025年6月16日

週末アスリートの肩の痛み、胸郭と肩甲骨からみてみた-パーソナルジムAID広尾

平日はデスクワーク、週末は全力でスポーツや趣味を楽しむ!!そんな「週末アスリート」の方に多いのが「肩の痛み」の悩みです。

「サーブのときに肩がズキッと痛む」「ゴルフのスイングで違和感が出る」「なんとなく詰まる感じがある」など、運動のたびに気になる症状が出ると、せっかくの趣味も思いきり楽しめなくなってしまいますよね。

今回は、そんな週末アスリートの肩の痛みのなかでも、特に多いインピンジメント症候群を深掘りしながら、実際にどのように改善したのか、専門的な視点からご紹介します。

過去の記事でも肩について書いていますので、こちらも合わせて読んでもて下さい!
肩こりの原因は「骨(関節)の動き」にあった!?

肩の痛みとは?

肩の痛みといっても、その原因はさまざまです。疾患名が付いているもので代表的なものを挙げると以下のようなものがあります。

・インピンジメント症候群
・上腕二頭筋長頭腱炎
・五十肩(凍結肩)
・胸郭出口症候群
・腱板損傷
・SLAP損傷(肩関節唇損傷)

この中でも、スポーツをする方に圧倒的に多いのが「インピンジメント症候群」です。腕を上げる・振るといった動作の繰り返しによって、肩関節まわりに負担がかかることで発生します。

肩の痛みの中でも「インピンジメント症候群」とは?

「インピンジメント(impingement)」を日本語に訳すと“衝突”という意味になります。
肩を上げる際、上腕骨と肩甲骨の間にある腱板や滑液包が、骨に挟まってしまい、繰り返し摩擦や圧迫を受けることで炎症や痛みが生じます。

原因は様々ですが、特に多いのが以下のような身体的特徴です。

・呼吸が浅く、体幹の安定性が低い
・胸郭(肋骨と胸椎)が硬く、姿勢が崩れている(猫背など)
・肩甲骨の動きが悪く、上腕だけで腕を上げている

つまり、「肩そのものが悪い」というよりも、「肩がうまく使えない身体の状態」に問題があるケースが非常に多いのです。

またこれら3つは個別に起こるのではなく、それぞれが絡み合って起こっていることがほとんです。

鍵を握るのは胸郭と肩甲骨

胸郭の柔軟性がなぜ大事?

胸郭(肋骨や胸椎を含む胸まわりの骨格)は、肩甲骨の土台の役割があります。
どういうことかというと、肩甲骨は他の関節とは違って背中の部分では筋肉によって支えられるいるだけなのです。それゆえに、背中の土台となる胸郭の形によって動きが制限されてしまうことがあります。

「猫背などの姿勢不良や浅い呼吸の習慣 = デスクワークの時の姿勢」

これが習慣化していると胸郭の動きが悪くなり、肩甲骨が正常に動くことができずに「肩の痛み」の原因となります。

このような姿勢で固まったまま、腕を上げようとすると肩関節だけで頑張ることになり、インピンジメントが起こりやすくなるのです。

そのため、時間が作れる方には週に1回のケアと週に1回のトレーニングをお勧めしています。

肩甲骨の役割

先ほども似たような話をしましたが、肩甲骨は「浮いた骨」であり、肋骨の上を滑るように動くことが正常です。

しかし、現代人の多くは肩甲骨が肋骨に張り付いてしまっていたり、僧帽筋や肩周りだけでなく首回りの筋バランスが崩れてうまく肩甲骨が動かせない状態にあります。

特にデスクワークが長い人ほど、肩甲骨の内転や上方回旋の機能が落ちており、腕で力を出そうと頑張ってしまい、そのままスポーツをすると肩にばかり負担が集中してしまいます。

ここで難しいのが「手の力を抜く」ということです。

話が少し変わりますが、ゴルフの飛距離を伸ばしたいという相談を受け、その方の身体の状態を一緒に理解して頂きながらセッションを行いました。

実際にはどのようなことをしたと思いますか??

私が行った内容は、緊張しすぎている菌を緩めることと、チューブを使った簡単なエクササイズ、最後に有酸素運動を行っただけです。それだけでも、「飛距離が10ヤード伸びたよ!!」と言って頂きました!それだけ「力を抜く」ということは難しく、とても大切なことなのです。

では話を戻します!

【実例紹介】週末はサーフィンをされるというAさんのケース

■プロフィール

・40代男性
・平日はデスクワーク
・週末に趣味でサーフィンをする
・日常生活でも手を上げる際に痛みがあり、サーフィンではパドル運動もきついとのこと

■評価・身体の状態

初回来店時、以下のような特徴が見られました

・骨盤に対して、胸郭が左側にスライドしている

・肩甲骨がやや前傾し、後ろから見た際に肩甲骨が浮き出ている

・呼吸が浅く、肋骨の動きが少ない

・肩関節の外転時・屈曲時ともに肩甲骨の上方回旋が出ずに、肩の詰まり感がある

■アプローチ内容

①施術:可動性の回復

・呼吸補助筋のリリース
・頚椎のアライメント調整
・前腕から肩にかけての捻れの調整
・肩甲上腕関節の求心位の調整

結果:腕を上げる際の痛みは消失

②トレーニング:安定したポジションで安定させる能力をつけるために運動

・肩甲骨の安定性、体幹部の安定性が求められながら、胸椎の伸展が起こるような種目
・身体の土台となる下半身の筋力向上を狙いつつ、肩関節の挙上運動を伴うエクササイズ
・胸郭を大きく動かす全身運動:有酸素運動

というように、施術とトレーニングの組み合わせることで、「正しい関節の位置を体に覚えさせる」ようにアプローチを行いました。症状戻りをしないようにするためには、その位置で運動をすることが必須です!

専門家からのメッセージ

肩の痛みを感じたとき、多くの方が「肩を鍛えよう」と思います。
しかし、インピンジメントのような機能性の問題は、むしろ「動きを見直すこと」が大切です。

・呼吸
・姿勢
・胸郭の可動性
・肩甲骨の動き
・体幹と肩の連動

これらを整えることで、自然と方の痛みを感じる機会が減ってくるかと思います!
年齢や運動歴のせいにする前に、まずは身体の土台から見直してみませんか?

AID広尾の「体験パーソナルトレーニング」では、あなたの身体の悩みを解決できるよう、以下のようにセッションを進めています。

パーソナルジムAID広尾へのアクセス

パーソナルジムAID広尾は、広尾駅と恵比寿駅のどちらからも徒歩圏内でアクセス可能です。通いやすい立地なので、仕事帰りやお出かけついでにも便利です。
恵比寿駅・広尾駅のお近くでパーソナルトレーニング受けたいという方は、是非一度いらしてください!

広尾駅からのアクセス(徒歩約4分)←タップで地図を表示

広尾駅2番出口を出て地上に上がります。
②「広尾散歩通り」を右に曲がり、セブンイレブンを目印に直進します。
③ 約180m進むと「祥雲寺」の門が見えるので左折します。
④ さらに約50m進むと右手に「ナチュラルローソン」があるので右折。
⑤ そのまま10mほど進むと左手に「SR広尾」ビルがあります。
⑥ ジムはビルの4階にあります。

恵比寿駅からのアクセス(徒歩約15分)←タップで地図を表示

恵比寿駅東口を出て恵比寿ガーデンプレイス方面へ直進します。
②「恵比寿南交差点」を渡り、広尾駅方面へ進みます。
③ 道中に「ナチュラルローソン」や「祥雲寺」などの目印があります。
④ 広尾駅近くの「広尾散歩通り」を右折し、上記の広尾駅からのルートと同じ道順で進んでください。

経歴
ー2017-2023 学校法人杏文学園 杏文パフォーマンスセンター
ー2023-現在 株式会社N-SQUARE
資格
ー柔道整復師
NSCA-CPT
NASM-PES