
作成日時:2025年5月8日
肩こりの改善に「胸郭」が大切なのは分かったけど、、、(パーソナルジムジムAID広尾)
「肩こりを治したいなら、胸郭の動きを良くしましょう」
最近ではSNSや雑誌などでも目にすることが増えたこの言葉。なんとなく「胸郭が大事なんだろうな」と思っていても、
・そもそも胸郭ってどこ?
・どのくらい動けば「良い状態」なの?
・なぜ肩こりや腰痛の改善につながるの?
と、具体的なことまでは分からないという方も多いのではないでしょうか?
本記事では、「なぜ胸郭の動きが肩こり・腰痛の改善に大切なのか」について、わかりやすく解説していきます。
*専門誌でも注目されています。
「臨床スポーツ医学:アスリートの胸郭〜胸郭を使って障害をなくす〜」
肩こり・腰痛と「胸郭」の深い関係

胸椎(背骨)・胸骨(胸の中央の骨)・肋骨からなる
上記の骨からなる、とり籠のような見た目をしているのが胸郭です。胸郭は、「肺や心臓を守る」だけでなく、「姿勢」、「腕の動き」にも大きく関係しています。
胸郭が硬くなると何が起きる?
胸郭がうまく動かなくなると、呼吸の際に肺が膨らむスペースを確保するために「呼吸補助筋」が過剰に使われやすくなってしまいます。
以前のブログでも「呼吸と胸郭」の関係は以前のブログでもお話しておりますので、そちらも合わせてご覧ください。
肩や首、腰など他の部位が代償的に動かされ、「肩こり」や「腰痛」などの原因になることがあります。
胸郭の参考可動域とは?
では、胸郭はどのくらい動けば「良い状態」と言えるのでしょうか?
以下が参考になる胸郭(胸椎)の可動域です:
・胸椎伸展(背中を反らす動き):25度程度
・胸椎回旋(体をひねる動き):35度前後
・胸郭の拡張(呼吸に伴う動き):上部は前後に、下部は左右にしなやかに広がること
これらがスムーズに行える状態が、肩や腰に負担をかけずに動ける理想的な胸郭の状態です。
肩こりを「joint by joint理論」で見る
身体の構造には、「動くべき関節(モビリティー関節)」と「安定すべき関節(スタビリティー関節)」が交互に存在するという「joint by joint理論」があります。
この考え方に基づくと、胸椎・胸郭は「動くべき関節(モビリティー関節)」に分類されます。
しかし、この胸郭の動きが悪くなってしまうと「安定性」が求められる「肩甲胸郭関節(肩甲骨と胸郭で構成される)」も適切に働くことができなくなってしまいます。
肩甲骨からは首回りに付く筋肉が沢山ある(17個)ため、胸郭の可動性が低下し、肩甲胸郭関節も適切に働かなくなってしまうと、「慢性的な肩こり」になりやすなってしまいます。

肩こり改善に有効なエクササイズ
それでは実際にどのように胸郭の可動域を獲得していくと良いのか?
ご自宅でも簡単に行えるエクササイズをご紹介します!
胸郭回旋エクササイズ


①左の写真のように横向きに寝転がります。
②片方の手を枕にし、股関節は90度以上・膝も90度程度曲げます。
③一方の手を前に伸ばした姿勢から、体がのけ反らないように右の写真のように胸を開きます。
④胸を開いたまま、ここで2回呼吸を繰り返します。
⑤2回呼吸をしたら、②の姿勢まで戻ってきます。
⑥上記を3~5回程度繰り返します。
こちらのエクササイズを行うことで、胸郭の可動域を向上させるだけでなく、胸の上部を開くことが出来るため、「巻き肩」などの姿勢改善にも有効です。
まとめ:胸郭を整えれば、肩こり・腰痛も自然と整う
いかがでしたでしょうか?
胸郭を適切に動かせる状態を作れたら、肩・首・腰の過度な緊張が緩和され、慢性的な「肩こり」や「腰痛」の根本的な改善が見込るんだ!
そんな風に気付きを得て頂けていたらとても嬉しいです!
「肩こりや腰痛がずっと治らない」とお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
経歴
ー2017-2023 学校法人杏文学園 杏文パフォーマンスセンター
ー2023-現在 株式会社N-SQUARE
資格
ー柔道整復師
ーNSCA-CPT
ーNASM-PES
ーActive-Aid Program Level 1 修了
ーActive-Aid Program Level 2 修了