作成日時:2025年5月24日

姿勢改善:巻き肩って何?どうなっているの?-パーソナルジム AID広尾

現代人の多くが抱えている「巻き肩」という姿勢不良。

デスクワークやスマホの普及により、知らず知らずのうちに頭が前に突き出し、背中が丸まったような姿勢から、肩が内に入ったような姿勢になってしまっている方は少なくありません。しかし、「巻き肩」は単なる“見た目の問題”にとどまらず、肩こりや頭痛、呼吸の浅さなど、身体の不調とも密接に関わっています。

これまでも姿勢に関するお話はたくさんしてきましたが、この記事では、「巻き肩」の根本原因を「鎖骨」「肩甲骨」「胸郭」という3つの骨格構造の観点から丁寧に紐解き、改善のためのヒントをお伝えします!

姿勢改善:巻き肩とは?その特徴と症状

「巻き肩」とは、肩が前方に巻き込むように出ている状態を指します。鏡で自分の姿を見たとき、肩の位置が耳より前にあり、胸がすぼんで見えるようであれば、それは巻き肩のサインかもしれません。

巻き肩の特徴

・肩が前方に出ている
・手のひらが後ろを向きやすい
・胸が縮こまり、猫背に見える
・顎が上がり、前方に突き出た姿勢になりやすい

巻き肩が引き起こす可能性のある不調

・肩こり、首こり
・呼吸が浅くなる
・頭痛、眼精疲労
・四十肩・五十肩のリスク増
・メンタル面への影響(鬱っぽさ、自信なさげに見える)

つまり、巻き肩は見た目だけでなく、身体の機能や健康状態に大きく影響する深刻な問題です。

姿勢改善:「鎖骨」の位置と巻き肩の関係

巻き肩の人は、鎖骨が前方かつ下方に引っ張られた状態になっていることが多いです。鎖骨は胸骨と肩甲骨をつなぐ骨であり、肩全体の動きにとても重要な役割を果たします。

正常な肩の動きでは、鎖骨は後方に回旋していきます。しかし、デスクワークやスマホ操作が多い人は、胸の筋肉(特に小胸筋)が短縮して肩甲骨を前に引っ張り、鎖骨の胸側が詰まるような状態となり、巻き肩を助長してしまいます。

改善のヒント

・胸のストレッチ(小胸筋や大胸筋)
・広背筋のストレッチ
・呼吸法(呼吸補助筋ではなく、横隔膜を適切に使った呼吸)

姿勢改善:「肩甲骨」の動きと巻き肩

肩甲骨は、背中側の肋骨の上に浮いている骨で、膝や肘などと違い、骨性の関節を持たないため、実はかなり自由に動くことができるんです!

しかし、「巻き肩」ではこの肩甲骨が外側(外転)かつ前上方に引き出され、固定されてしまっていることが多いです。

この状態になると、背中の筋肉(特に僧帽筋中部・下部、菱形筋・前鋸筋など)が機能しづらくなり、胸郭に対して肩甲骨を安定させておくことができなくなります。結果として、肩が前に引っ張られたままの姿勢が癖づき、肩甲胸郭関節の安定性が失われてしまい、肩甲上腕関節も適切に機能しなくなってしまいます。

改善のヒント

・肩甲骨内転エクササイズ(ローイングなど)
・僧帽筋下部・菱形筋・前鋸筋の活性化トレーニング
・四つ這いや壁を使った肩甲骨のスタビリティ/モビリティエクササイズ
 (CKCのエクササイズ:クローズドキネティックチェーンのエクササイズ)

姿勢改善:「胸郭」の柔軟性と呼吸の重要性

胸郭は、呼吸や肩甲骨の位置・動きに大きき関わる部位で、肋骨・胸椎・胸骨によって形成されています。「巻き肩」の人は、動きが制限されているケースが多く見られます。

この胸郭の可動性が低下すると、呼吸の際に横隔膜が適切に働かず、呼吸補助筋ばかりを使ってしまいます。すると、さらに胸郭が硬くなり、悪循環が生まれます。

改善のヒント

・肋骨を全方向に膨らませるように呼吸をする
・胸郭の可動域を出すエクササイズを実施

姿勢改善:巻き肩は全身の問題

巻き肩は単に肩だけの問題ではありません。頭の位置、骨盤の傾き、足裏の感覚など全身のバランスが関係しています。こうした全身の「連鎖」を見直すことで、根本的な改善が可能になります。

巻き肩改善の3ステップ

胸郭・背骨の柔軟性を高める

大胸筋、小胸筋、広背筋など、肩を前に引っ張る筋肉のストレッチを行う。

肩甲胸郭関節の可動性を高める

僧帽筋下部・前鋸筋などを活性化し、適切に使うことことが出来ずに、過剰に固まってしまっていた胸筋群や広背筋を適切に使えるようにする。肩甲骨を正しい位置に保つ力を取り戻します。

*こちらで肩甲胸郭関節の動きに関して解説をしています!

呼吸に意識を向ける

力むことなくお腹を360度膨らませるような呼吸を身につけ、姿勢の土台となる胸郭を柔軟に保ちます。

これらに加えて、日常生活での姿勢意識(スマホの位置、座り方、バッグの持ち方など)も非常に重要です。

まとめ

「巻き肩」は、ただ見た目が悪くなるだけでなく、身体機能全体に悪影響を与える可能性がある姿勢不良です。その根本には、鎖骨・肩甲骨・胸郭といった骨格構造の動きの乱れが隠れています。

この記事をきっかけに、自分の姿勢を見直し、日々の習慣に小さな改善を加えることで、巻き肩の予防・改善に繋げて頂けていたら嬉しいです!

経歴
ー2017-2023 学校法人杏文学園 杏文パフォーマンスセンター
ー2023-現在 株式会社N-SQUARE

資格
ー柔道整復師
NSCA-CPT
ーNASM-PES
Active-Aid Program Level 1 修了
Active-Aid Program Level 2 修了

パーソナルジムAID広尾へのアクセス

パーソナルジムAID広尾は、広尾駅と恵比寿駅のどちらからも徒歩圏内でアクセス可能です。通いやすい立地なので、仕事帰りやお出かけついでにも便利です。

恵比寿駅・広尾駅のお近くでパーソナルトレーニング受けたいという方は、是非一度いらしてください!

広尾駅からのアクセス(徒歩約4分)

広尾駅2番出口を出て地上に上がります。
②「広尾散歩通り」を右に曲がり、セブンイレブンを目印に直進します。
③ 約180m進むと「祥雲寺」の門が見えるので左折します。
④ さらに約50m進むと右手に「ナチュラルローソン」があるので右折。
⑤ そのまま10mほど進むと左手に「SR広尾」ビルがあります。
⑥ ジムはビルの4階にあります。

恵比寿駅からのアクセス(徒歩約15分)

恵比寿駅東口を出て恵比寿ガーデンプレイス方面へ直進します。
②「恵比寿南交差点」を渡り、広尾駅方面へ進みます。
③ 道中に「ナチュラルローソン」や「祥雲寺」などの目印があります。
④ 広尾駅近くの「広尾散歩通り」を右折し、上記の広尾駅からのルートと同じ道順で進んでください。