作成日時:2025年9月12日

ゴルフと腰痛の関係|「腰を回す」は本当に腰で回しているのか?

ゴルフは、世代を超えて楽しめる生涯スポーツの代表格です。健康維持のために取り入れる方もいれば、スコアアップを目指して真剣に取り組む方もいるでしょう。

しかし、そんなゴルフ愛好者の多くが口にするのが「ゴルフの後に腰が痛くなる…」という悩みです。特にラウンドの後半や翌日にかけて腰の張りや痛みを感じるケースは珍しくありません。では、なぜゴルフは腰に負担をかけやすいのでしょうか? 本記事では、ゴルフと腰痛の関係を「回旋運動」と「可動域」という観点から専門的に解説していきます。

ゴルフは「回旋系スポーツ」

ゴルフは、野球やバレーボールと同じく「回旋系スポーツ」に分類されます。つまり体をひねる動き(回旋運動)が中心となるスポーツです。

問題は、この回旋運動が腰にとって非常に大きなストレスになるという点です。ある研究では、腰痛を持つ方は健康な方に比べて「腰椎」の回旋可動域が大きくなっていることが示されています。この結果は、腰が本来以上に回ってしまっている=構造的に無理がかかっていることを示唆しています。

腰は「回らない構造」

ここで重要なのは「そもそも腰(腰椎)は回るようにできていない」という事実です。

脊柱(背骨)の回旋可動域は部位ごとに異なり、胸椎は30〜35度回るのに対し、腰椎はわずか5〜7度しか回旋できません。つまり「腰を回せ!」という表現を鵜呑みにして腰だけでスイングをしようとすると、構造的に回らない腰に負担が集中し、痛みや障害につながってしまうのです。

「腰を回す」とは胸椎と股関節を使うこと

では、実際に「腰を回す」動作はどこで行われているのでしょうか?
答えは胸椎と股関節です。

胸椎:脊柱の中で最も回旋に貢献する部分。背中の柔らかさがゴルフのスイングを支えます。
股関節:回旋運動において内旋・外旋の可動域が重要。片側で約45度の動きが必要になります。

この2つの関節で十分な可動域を確保できれば、腰椎に余計な負担をかけずにスイングすることが可能です。つまり「腰を回す」とは「胸椎と股関節をしっかり動かすこと」を指すと考えた方がよいのです。

可動域の本当の意味|柔軟性と可動性の違い

ここで「可動域」という言葉を整理しておきましょう。多くの方は「柔軟性=可動域」と考えがちですが、実はこの2つは異なります。

柔軟性

外部の力を借りて動かせる範囲。たとえば前屈で手を床につける時、誰かに押してもらって届くのが柔軟性です。

可動性(自動可動域)

自分の意思と筋力で動かせる範囲。サポートなしで前屈して届く位置が可動性です。

この「柔軟性」と「可動性」に差が大きいと、怪我のリスクが高まりやすくなります。なぜなら「伸ばせるのに自力では使えない」可動域が存在してしまい、スイング中に腰や他の部位に無理な動きが発生するからです。

マッサージやストレッチだけでは不十分

「腰が痛いから腰をほぐしてもらう」「胸椎や股関節をストレッチする」というケアは一見有効に思えます。しかし、これだけでは根本的な解決になりません。

たとえばマッサージを受けた後、「テイクバックが取りやすい!」と感じることはあるでしょう。しかし、その直後の練習で思うようにボールを捉えられず、終わった後に再び腰が張ってしまった経験はありませんか?

これは、柔軟性は得られても、それを自分の力でコントロールできる可動性が身についていないためです。ゴルフに必要なのは「柔らかい体」ではなく「使える可動域」なのです。

可動性を獲得するために必要なこと

では、どうすれば可動性を高められるのでしょうか?
答えは「ストレッチや施術で得られた柔軟性を、運動を通して可動性に変えること」です。

ステップ1:柔軟性を引き出す

ストレッチやマッサージで胸椎や股関節の柔軟性を広げます。

ステップ2:可動性に変換する運動

柔らかくなった範囲を使って、自分の力で動かす練習をします。

・胸椎の回旋エクササイズ(四つ這いで片手を天井に伸ばす動きなど)
・股関節の内旋エクササイズ(仰向けで膝を内側に倒す動きなど)

これらを組み合わせることで、獲得した柔軟性を「実際のスイングに使える可動性」へと変換でき、腰への負担を減らすことができます。

柔軟性と可動域の違いは過去の記事にてお話ししています。
ゴルフをするとなぜ腰が痛いのか?

ゴルフ腰痛を放置するとどうなる?

腰痛を軽視してプレーを続けると、慢性的な腰の張りだけでなく、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症といった疾患につながるリスクもあります。特にゴルフは反復動作が多いため、「少しの無理」が積み重なって大きなトラブルに発展しやすいのです。

まとめ|腰を守ってゴルフをもっと楽しむために

・ゴルフは回旋系スポーツであり、腰への負担が大きい
・腰椎は構造的にほとんど回らないため、胸椎と股関節の可動域が重要
・柔軟性と可動性は異なる概念であり、両方を意識することが必要
・ほぐしやストレッチの後には「動かすトレーニング」を行い、使える可動域を獲得することが大切

「腰を回す」という表現に惑わされず、胸椎と股関節をしっかりと使える体をつくることが、腰痛予防とパフォーマンス向上の鍵になります。腰を守りながら、より快適にゴルフを楽しんでいきましょう。

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パーソナルジムAIDについて紹介している記事もあります。ぜひ「こちら」も合わせてご覧ください。

パーソナルジムAID広尾へのアクセス

パーソナルジムAID広尾は、広尾駅と恵比寿駅のどちらからも徒歩圏内でアクセス可能です。通いやすい立地なので、仕事帰りやお出かけついでにも便利です。
恵比寿駅・広尾駅のお近くでパーソナルトレーニング受けたいという方は、是非一度いらしてください!

広尾駅からのアクセス(徒歩約4分)←タップで地図を表示

広尾駅2番出口を出て地上に上がります。
②「広尾散歩通り」を右に曲がり、セブンイレブンを目印に直進します。
③ 約180m進むと「祥雲寺」の門が見えるので左折します。
④ さらに約50m進むと右手に「ナチュラルローソン」があるので右折。
⑤ そのまま10mほど進むと左手に「SR広尾」ビルがあります。
⑥ ジムはビルの4階にあります。

恵比寿駅からのアクセス(徒歩約15分)←タップで地図を表示

恵比寿駅東口を出て恵比寿ガーデンプレイス方面へ直進します。
②「恵比寿南交差点」を渡り、広尾駅方面へ進みます。
③ 道中に「ナチュラルローソン」や「祥雲寺」などの目印があります。
④ 広尾駅近くの「広尾散歩通り」を右折し、上記の広尾駅からのルートと同じ道順で進んでください。

経歴
ー2017-2023 学校法人杏文学園 杏文パフォーマンスセンター
ー2023-現在 株式会社N-SQUARE
資格
ー柔道整復師
ー柔道整復師
NSCA-CPT
NASM-PES